【体験談】社会調査士キャンディデイト/社会調査士とは?~難易度、所要時間、メリットをわかりやすく解説!~

資格・勉強

学ではたくさん資格を取りたい!でも社会調査士って何?役に立つの?

社会調査士とは、「基本的な調査方法や分析手法の妥当性、またその問題点を指摘することができる」社会調査の基礎能力を有する専門家のことです。(参照リンク:社会調査士とは | 学生の方 | 社会調査協会 (jasr.or.jp) )大学在学中に最小で関連する6つの授業を履修することで取得ができる資格となります。では一体難易度や所要時間、メリットは何なのか?実際に在学中に社会調査士の資格を取得したChill子がわかりやすく解説していきます!

社会調査士の資格を取得する意味

社会学の基礎の基礎となる「社会調査法」ですが、私たちの世の中はすべてデータで成り立っています。社会学は「世の中の様々な事象に仮説を立て、検証し考察をする」ことが筋ですが、「検証をする」際にまず世の中のデータを俯瞰し、調査をする必要があります。

もう少し具体的に、読者の皆さんが例えば新作ゲームを開発したいと考えていたとして、

「世の中にはいろんなゲームがあるけど、どんなゲームが20代前半の女性に受けるだろうか」

という疑問を持ったとします。そこで、例えば

「シミュレーションゲームは、20代前半の女性のプレイ時間が一番長い」

という仮説を立て、それを検証していくわけです。この仮説が正か誤かを導き出す全てを、社会調査士の資格を取得することで体得できるわけです。もう一歩踏み込むと、インタビューや定点調査などの「質的調査」を使用するのか統計学の知識を用いた「量的調査」を使用するのか、どんな標本を抽出するのか、年齢/社会的地位/職業など、どの要素を分析に入れるのかなど普段の生活では学ぶことのできない社会を調査するプロとなれるわけです。

データが世の中をコントロールする時代ですから、教養や趣味として理解をしておくと、世の中の様々な事象の理解が広がるかもしれません!

取得の手順

①単位の獲得

基本的に、社会調査協会が定める標準カリキュラムA~Gに対応した科目を在学中に履修 (E/Fは選択制)すれば、卒業時に、社会調査士資格が取得できます。

読者の皆さんの大学で社会調査士の資格が取得できるかは、下記で確認ができます。

五十音別 資格制度参加校 | 学生の方 | 社会調査協会 (jasr.or.jp)

標準カリキュラムA~Gとは具体的に下記の授業内容となります。

  • 【 A 】 社会調査の基本的事項に関する科目                            <座学、社会調査の体系や種類を学ぶ>
  • 【 B 】 調査設計と実施方法に関する科目                               <座学、調査方法について学ぶ>
  • 【 C 】 基本的な資料とデータの分析に関する科目                         <座学/実践、社会調査におけるデータの扱い方について学ぶ>
  • 【 D 】 社会調査に必要な統計学に関する科目  <座学/実践、実際にSPSSなどのデータ分析の実践を学ぶ>
  • 【 E 】 多変量解析の方法に関する科目 <座学/実践、統計学ソフトを使用し多変量解析をベースとしたさまざまな統計データの分析方法を学ぶ>
  • 【 F 】 質的な調査と分析の方法に関する科目 <座学/実践、様々な質的調査について学ぶ>
  • 【 G 】 社会調査を実際に経験し学習する科目 <演習、実際に社会調査を行う>

(参照 : 社会調査士カリキュラム詳細 | 学生の方 | 社会調査協会 (jasr.or.jp) )

具体的にどんな授業スタイルで何が学べるかを黄色マーカー部分でで記載しました。また、上記のリンクから飛べるページに、学べる内容の詳細が記載されています。ちなみに、Gの「社会調査を実際に経験し学習する科目」などは絶対に普段は学べないことが学べます。Chill子は、実際に都内の区役所の名簿をお借りして、自身で考えた質問項目が記載された調査票を郵送し、返送いただいた内容を分析し論文を書きました。大学によると思われますが、非常に貴重な体験ができます。

②申請方法

申請に必要な単位が取得できたら、各大学で申請を行います。申請に関しては、二段階あります。

  • 社会調査士キャンディデイト
  • 社会調査士

社会調査士キャンディデイト・・・在学2年目にいったん、就職活動のエントリーシートへ記載しアピールができる「社会調査士キャンディデイト」があります。著者も在学中に取得し、履歴書には常に記載していました。「どんなことを勉強していてどんな知識があります」と説明するのに大変役に立ちました✨。

キャンディデイト取得の条件として、「在学二年目から申請」「申請までに標準カリキュラムA~Gに対応した科目を3科目以上単位取得していること」「取得済みの科目と、履修中の科目の合計が5科目以上であること (E/Fは1科目と数える)」( 参照: 社会調査士の取得 | 学生の方 | 社会調査協会 (jasr.or.jp) )があり、基本は3年生から本格化する就職活動に備えるためには、2年次での申請が必要となります。申請期間に関しては、読者の皆さんの大学のサイトをチェックしてみてください。

社会調査士・・・社会調査士の資格は、大学卒業と同時に取得ができます。申請は、卒業の前に大学の窓口にて読者の皆さんが行います。単位については、①単位の獲得を参考にしてみてください!

※ちなみに、キャンディデイトがなくては社会調査士の資格が申請できないということでは決してありません。ただし、キャンディデイトを既に取得していた場合は社会調査士資格への移行手続きが必要となりますので注意が必要です。

社会調査士 – about (rikkyo.ac.jp)(立教大学の社会調査士資格に関するサイト)に仕組みなどわかりやすくまとまっていますので参考にしてみてください!

社会調査士の資格を取るメリット

①就活で知識と経験を裏付けしてくれる!

皆さんの一番の疑問は就活に役に立つか?実際に著者の役に立ったのか?だと思いますが、結論から言うと皆さん次第だと思います。冒頭にも触れましたが、資格はあくまでも自分がどの知識を持っていて何を学生として勉強しているかの証明ですので、それを語る読者の皆さんの人柄と努力と可能性が面接官に伝わるのであれば、十分魅力的な資格だといえるでしょう。就活においては、皆さんがどれだけ企業で活躍してくれるか伝わることが大事なので、

例えば

「大手企業のマーケティング」や「データアナリストを育成する部署」

などにおいては、十分に社会調査士の資格はベースの知識として十分生かせると思います。

②社会人になっても社会調査士としての知識が活きてくる!

社会調査士としての資格を持っているということは、基礎となる社会調査のすべてを網羅したわけですから、世の中の味方が変わってきます。下記のような現象が起きてきます。

「〇〇企業のこのユーザーアンケート、本当に必要な事実が網羅されているのか?標本は十分か、信ぴょう性があるのか」と疑ってしまうほどデータや調査に強くなる。

ヘイトスピーチ、宗教や外国人人口の増加、メディアなどホットトピックを社会学的に仮説を立て、考察をする力がつく。社会で起きていることの根幹を理解することができるようになる。

そして、社会人になっても「私は社会調査士の資格を持っているので、アンケート作成やデータのチェックにおいて役に立てると思います」なんて新人のうちからアピールしてしまえば、信頼と仕事の獲得につながることと思います。

これだけでも、十分魅力的な資格ではないでしょうか。就活に役に立つなど目先の効果よりも、長期的な効果が大きい資格です。

社会調査士の資格取得するために必要な時間

まず、社会学を専攻している学部の皆様は、必修で取得する授業にプラスしていくつか取得すればよいので、授業自体は3授業6単位 (100分授業×14回×3 = 70時間) となります。ただし注意が必要で、社会調査士の資格は「社会統計学」などしっかり勉強しないと単位がもらえない授業も含まれるので、授業外の勉強時間もある程度は見込んでください。また、演習で課外活動が発生する場合や調査票の発送を行う場合、長期休暇や授業外で少々時間がとられる場合もありますが、それも含めて、調査士への訓練だと思うと楽しいものです!

次に、社会学とはまったく関係ない学部の皆様は、ゼロからのスタートとなりますので、上記プラス70時間で、140時間は授業時間へ費やすと考えてください。「ラク単」のつもりで気軽にとれる単位では、おそらくないですが、大変やりがいのある授業ばかりであることは間違いないです。

結局、社会調査士の資格はとるべき?

答えは、時間に余裕があればYES、なければ読者の皆さん次第です。

「社会調査士の資格を取得するために必要な時間」の章でも述べましたが、授業時間と勉強への時間が少々とられるので、時間が惜しいという方は、途中で一度トライしてみて、厳しそうなら履修を中止するという手もあります。

社会調査の道へ進んでみて、意外とハマって、気づいていたら取得していたということもきっとあると思いますので、皆様の興味の赴くままに、気軽に取得をしてみるのが良いと思います(^^)/!

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