大手外資勤務の著者がESの書き方を紹介していくコーナーの第一弾は、「心構え編」である。今回は、新卒就活中に大企業のESの通過率が80%であった著者の「これだけはやっておこう!」という点をまとめていきたい。何から始めたらいいかわからない、絶対に受かりたい、そんな学生さんにぜひ読んでもらいたい。
著者の就活中のステータス(21卒) 学歴:MARCHの中で上位校(⇐一応学歴フィルターあるのでこちらはその他のステータスを相殺) 資格:TOEIC895点、英検1級、社会調査士キャンディデート 学生生活:一年アメリカでの教育インターンシップ経験、ベンチャー企業で5か月のインターンシップ、その他少しのボランティアとバイト、サークルはなし
大前提 「自分はその企業のことを他の就活生より誰よりも知っている状態になること」
大事なこと「他の就活生との差別化をはかること」
心構え「業界分析・企業分析を徹底的にすること」⇐これ一番大事かも
大前提 1:受けようとしている企業のことをどれだけ知っているか?
ESを書くにあたって大事なことは、「挑む相手を知って戦略を立てる」ことである。これは就活に限らず人生において大事なことの一つでもある。今回の就活の場合、戦う相手とは「企業」と「他の就活生」の二つを意味する。まずはじめに、「企業」について見ていこう。
①なぜ企業は新卒を雇うかを考えよう
まずは、大枠をとらえよう。なぜ企業は新卒を雇うか?それは、新卒に期待するものがあるからである。それが一体何なのかを知るために、下記の「新卒採用をする立場」に立った説明が書かれているサイトを参考にしていただきたいのだが、

ここには、新卒採用の目的は4つあるとまとめてあるが、就活生には、目的2~4のすべてが関わってくる。「将来のリーダー・コア人材の獲得」は「うちの会社に貢献してくれそうな優秀な人材」を採用したいという意味である。「組織活性化」は年齢層の若い人材を採用することで、組織全体がリフレッシュすることを狙っている。年齢層が上の社員の教育の機会にもつながる。「企業文化の継承」は、入ってくる「新卒」の社員をその企業色に染め上げることにより、今まで受け継がれてきた企業の精神を継続していく人員となってもらうことを期待しているのである。
この三つの中で、特に意識してほしいものが一つがある。それが「将来のリーダー・コア人材の獲得」である。どの企業も、「優秀」かつ「短期的・長期的に企業に貢献してくれる」人材が欲しい。そしてそれらの人物の優秀さとは、学歴や実績や地頭の良さなど図り方は様々だが、(それは学生生活の過ごし方によってある程度調整が利くので、)ここで「企業をいかによく知っているか」が重要となってくる。受ける企業の何を知るべきか?下に最低限知っておいてほしいものを並べておこう。
・どんなビジネスに着手しているか(誰に何を売っているか)
・ステークホルダーは誰か(市場、買い手、パートナー企業、株主など)
・短期・長期的ビジョンは何か(どこを伸ばそうとしているか)
・毎年どんなレベルの学生を採用しているか?何人くらい採用しているか?
などである。これらがスラスラ言えるようになっていないといけない。なぜこれらを知ることが大事か?それは、企業が考えていることを知ることで、ESの書き方が変わってくるからである。ESは何千通と送られてくるため、採用担当者はほとんどESを読まないとも言われている。その中で、担当者が「自分の企業をよく理解していていて、優秀そうだ」と思ったり、「特段優秀な業績、変わった(面白い)経歴がある」学生を見抜いて通過させるのである。
それは、上でも述べたように、新卒採用をする理由「 将来のリーダー・コア人材の獲得」 をしなければならないからである。企業によって採用の仕方は千差万別だろうが、著者が約50社ほどの「大企業」に出したESは、基本的に「企業が何を考えているか」を良く分析していたことが、通過につながったのだと考えている。
②企業の情報をおさえる具体例
ここで、いくつかの企業の例を見た方がイメージがつきやすいと思うので、今回は業界トップクラス、倍率も100倍以上と情報のある「コクヨ」を例に挙げよう。
・どんなビジネスに着手しているか(誰に何を売っているか)
★事業領域↓ を参考にしよう。

・ステークホルダーは誰か(市場、買い手、パートナー企業、株主など)
★CSR↓ にすべて載っていた。(お客さん、ステークホルダー、株主)

・短期・長期的ビジョンは何か(どこを伸ばそうとしているか)
★コクヨ社長のインタビュー↓ を参考にしよう。

・毎年どんなレベルの学生を採用しているか?何人くらい採用しているか?
・みん就(https://www.nikki.ne.jp/) ・ 外資就活 (https://gaishishukatsu.com/)
・open work (https://www.vorkers.com/) ・one career (https://www.onecareer.jp/experiences/3/27/355)
などの就活口コミサイトを存分に活用すれば、自分が採用される可能性を大体はかることができる。
ちなみに、通過率を気にする学生の方も多いかもしれないが、これは自分が「過去に採用された学生のレベル」を知ったうえで、ステータスの観点から自分に十分勝算があると考えたのなら、「まともなことが書いていれば受かる」と思ってもらえれば通過率は気にせず対策に講じて良い。
ここまで読んでもらって、 「自分はその企業のことを他の就活生より誰よりも知っている、もしくは状態」 まで引き上げられそうだ、と思ったら、
ぜひ次章の「他の就活生との差別化」についてもぜひ読んでみてほしい。
大前提 2 : 「他の就活生との差別化をはかること」 が大事
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